日曜日, 2月 06, 2011

三人官女



子供が描く夢、その視界


お雛祭りの季節がやってきます。陶磁器のまち、わが瀬戸では熟練・新進それぞれの作家さんたちが陶びなの新作で競いあい、そして産地全体の魅力を高める。
その99%が大小様々な内裏雛。
家々にお内裏様だけを飾ると、それと暮らす子供たちの脳裏には「仲のよい夫婦」がそのあこがれとして刻まれる。それ自体はすばらしいことだし、皆々そうしたあこがれを抱いて成長していって欲しい。
そこで、更に欲が出てきました。
「世界は二人だけ」では十分には生きられないし、もとより「世界は二人のためだけ」にあるのではない。そう、チームで協力しあうことを忘れてはならない。
これを古流に表現すれば、内裏様は内裏様だけでは幸せになれない、ということ。三人官女の支えあればこその内裏様なのだ。また、三人官女も亦、内裏様を押し立てればこそ、世界広く生きてゆかれる。これからの時代にふさわしく表現すれば、チーム力です。
幼少の頃から、こうしたチーム力に視野が開けるよう、飾り物にも、それがあこがれを脳裏に刻むものであればこそ、考えをこらしたい。
で、陶雛コーナーでは見つからなかったけれど、他のコーナーの陶人形の中から三人官女を募集してこれを編成した次第。